【ウイルス対策ソフトを10種使ったエンジニアが】F-Secure SAFEを評価【2022年版】

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今回は、こちらの「ウイルス対策ソフトって結局何入れたらいいんだよ?【2022年、Windows版】」の第5回目となります。

評価を行うウイルス対策ソフトは「F-Secure SAFE」となります。

F-Secure SAFEとは

F-Secureはフィンランドに本社を置くサイバーセキュリティやウイルス対策ソフトの開発・販売を行なっているベンダーです。
日本において、F-Secureは割とマイナーな部類のウイルス対策ソフトというイメージがあり、一般的な家電量販店では引き合いに出されることがほぼないような状態です。
参考までにAV-TESTによる評価は保護スコア6.0/6.0、パフォーマンス6.0/6.0、ユーザビリティ6.0/6.0の満点の評価となっています。

評価ポイント

他の評価と同様の評価ポイントで勝手に評価を行なっていきます。

実際に自宅のウイルス対策ソフトの入れ替えを検討しているため、割と本腰を入れて評価していきます。
自身が評価するポイントは以下の通りとなります。
各10点満点で合計50点満点の評価とします。

  • ウイルス検知能力、侵入検知能力(AV-ComparativesおよびAV-TESTを参照)
  • インストールの容易さ
  • 管理機能の使いやすさ
  • 通知の存在感
  • UIの扱いやすさ

逆に評価しないポイントとしては、以下の通りとなります。

  • ウイルス対策ソフト自体のリソース
  • サポートの手厚さ
  • 過去実績

F-Secureのプランと価格

F-Secureのウイルス対策ソフトは2種類で「F-Secure SAFE」と「F-Secure TOTAL」となります。
SAFEの方がいわゆる廉価版でTOTALが最上位グレードとなり、使用できる機能が変わります。
TOTALのみに搭載されている機能がVPN機能、Wi-Fi保護、仮想ロケーション機能、トラッキング防止機能やパスワードマネージャー機能が搭載されています。
今回は、ベースモデルとしてSAFEの方を評価していきます。

F-Secureの特徴として契約期間は1年または2年となります。
ただ、契約台数に関しては3台〜25台と契約できる台数が非常に多く、モバイルが増えやすい環境においても複数契約が必要にならなさそうですね。

ベース価格は1年契約で3台の6,755円がベースとなります。

契約期間契約台数販売価格1台あたりの価格(1年)ベース価格との差分
1年3台6,755円2,252円0円
1年5台9,570円1,914円-338円
1年7台11,900円1,700円-552円
1年10台16,100円1,610円-642円
1年15台23,850円1,590円-662円
1年20台30,480円1,524円-728円
1年25台37,110円1,484円-767円
2年3台12,449円2,074円-178円
2年5台18,135円1,814円-438円
2年7台22,800円1,629円-623円
2年10台31,000円1,550円-702円
2年15台45,067円1,502円-749円
2年20台58,326円1,458円-794円
2年25台71,585円1,432円-820円

F-Secureは契約台数が多いですが、ディスカウント率に関してはそこまで大きくありません。
他のウイルス対策ソフトだと契約年数や契約台数が多くかれば割引率が高くなる傾向が顕著に現れますが、F-Secureに関しては微々たるものです。
2年で25台契約しようが、1年3台契約しようが差額は820円ほどしかありません。
また契約年数に関しても1年か2年のみで3年契約がない点も特徴的です。
家電量販店などであまり勧められない理由もなんとなくわかるような気がします。
純粋に高いなーと思いました。

実際に導入してみる

今回も使い回し検証環境です。

  • OS : Windows11
  • CPU : 2vCPU
  • MEM : 4GB
  • DISK : 60GB
  • ドメイン : 非ドメイン環境

評価版をダウンロードし、実行します。

UACによる制御が入るため、[はい]を選択します。

[F-Secure SAFEのセットアップ]よりインストール時の言語が[日本語]となっていることを確認し、[同意して続く」を選択します。
[パーソナルされていない使用データを送信して製品の改善に貢献できます]に関しては必要に応じてチェックを選択してください。今回は外しています。

ダウンロードおよびインストールが開始されるため、完了まで待機します。

インストールが完了し、[セキュリティ機能を自分のデバイスに設定します]と表示されるため、[続行]を選択します。

F-Secureのメイン画面はこのような感じとなります。
なお、通知に関してはWindows通知で表示されました。この点は非常に良いと思います。

ぱっと見の印象は画面がごちゃごちゃしてますね。

[ウイルスと脅威]より[スキャン]を実行してみます。

スキャンの画面は大きく、シンプルで良いと思います。
また、%表示されている点も進行状況が直感的にわかりやすいと思います。

スキャンが完了すると、レポートの表示ができます。
今回は閉じます。

[セキュアブラウジングとバンキング]の設定を見ていきます。

[設定]を選択すると、ブラウザが開き、拡張機能がインストールされます。
この機能は拡張機能を必要とするので、勝手に追加されるのは微妙です。

F-Secureの左上のメニューから、詳細な設定を確認してみます。

[設定]-[ウイルスと脅威]を確認します。
設定を変更するには管理者権限が必要なようです。
リアルタイム保護や振る舞い検知の機能の無効化を設定できます。

最近流行りのサンサム対策なども有効/無効化の設定ができます。
オン・オフの2択なのでノートンと比べ設定がシンプルです。

[スキャン設定]ではゲームモードやスキャンの設定ができます。

スキャンのスケジュールはいい感じに設定ができますね。
また、スケジュールスキャン時の優先度設定やスキャンの設定をすることができます。

[セキュアブラウジング]の設定はブラウザの保護やネットバンキングの保護ができます。

[アップデート]では、F-Secureのアップデート状況を確認できます。
ちゃんとどのサーバに接続されているかわかるというのは非常に良いポイントとなります。

通知に関してはヒントが表示されなくなるようです。

[プライバシー]ではF-Secureへのデータを共有するかを設定することができます。

ファイアウォールの設定に関してはWindowsファイアウォールで設定する感じにりそうです。
また、IPSやIDSなどの設定が見当たらなかったので、そこは価格の割に微妙な感じがしました。

総合評価

F-Secure SAFEを使用し、様々な観点から総合評価を点数にしていきます。
なお、本評価は筆者の主観100%で構成されており、第三者機関による公正中立な評価ではありませんのでご了承ください。

  • ウイルス検知能力、侵入検知能力 : 5点
  • インストールの容易さ : 9点
  • 管理機能の扱いやすさ : 8点
  • 通知の存在感 : 10点
  • UIの扱いやすさ : 8点

総合得点は50点満点中40点です。
良い点に関しては、UIなどが比較的Windows10と同じような感じなので良い印象です。
また、他のウイルス対策ソフトと異なり、通知がWindowsの通知となっている点に関しては非常に良いと思います。
残念な点としては、IPSやIDSの機能がなくその点に関しては微妙な感じがしました。
ウイルス対策ソフトとしてウイルス検知だけであればWindows Defenderでも良いような気がしますが・・・

F-Secureは契約できる台数が非常に多いのですが、設定の共有周りが非常に弱いなと感じました。
管理台数が多い場合、個別に設定を入れなければならないため、設定漏れや設定の手間が非常に煩わしく感じました。最低でもエクスポート・インポートができる環境や設定の同期などの機能があれば非常に便利になるなーと感じました。

まとめ

今回は、F-Secure SAFEを評価してみました。
昔はF-Secureは価格が安く、コスパが良いとイメージしていましたが、現在は価格の高騰であまりコスパが良いウイルス対策ソフトではないような気がします。
ただ、管理台数が多いほど複数契約を交わさずに済むのでその点は良いと思いました。

おまけ

本ブログではVMwareやWindows、Linuxのインストール手順等も公開しております。
インフラエンジニアとして有益な記事や無益なコンテンツも作成しておりますので、通勤時間や休憩時間、休日のスキマ時間等に合わせて読んでいただけると幸いです。
また、Youtubeで解説動画も鋭意作成中です。本ブログで記事にしているものも動画にしようと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

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