今回は、Rocky Linux 9.0がリリースされたので、Hyper-V上にRocky Linux 9.0をインストールする手順を記事にしました。
Rocky Linux 9.0 変更点
Rocky Linux 9.0の変更点は以下の通りです。
- Rocky Linux 9.0から、一部CPUのサポートがなくなりました
- ビルドシステムが変更された
- SHA-1の暗号化が非推奨となります
- OpenSSLのバージョンが3.0.1となりました
- OpenSSHのバージョンが8.7p1となりました
- SELinux使用時のパフォーマンスが向上しました
- iptablesが非推奨となりました
- network-scriptsがパッケージから削除されました
大きな変更点としては、上記のような変更となります。
詳しくはこちらから確認してください。
前提条件
Rocky Linux 9.0をインストールする環境は以下の通りです。
- vCPU : 2vCPU
- MEM : 4GB
- DISK : 60GB
Rocky Linux 9.0のISOファイルは以下のサイトよりダウンロードできます。
Rocky Linux 9.0
Rocky Linux 9.0 インストール
ダウンロードしたISOファイルを仮想マシンにマウントして、起動します。
ISOファイルのマウント後、起動し[Install Rocky Linux 9.0]を選択します。
[ROCKY LINUX 9.0へようこそ]より、インストールする言語を選択します。
Rocky Linux 8までは英語が初期位置だったのですが、9.0からはインストール時の言語は環境によって変わっているようでした。
インストール時の言語設定が完了したら[続行]を選択します。
[インストール概要]より、最低限以下の設定を行います。
- インストール先
- ソフトウェアの選択
- 時刻と日付
- ネットワークとホスト名
- rootパスワード
- ユーザの作成
[インストール先]より、インストールするディスクを選択します。
[ストレージの設定]より、パーティションが[自動構成]となっていることを確認して[完了]を選択します。
また、パーティションを手動で構成する場合には、[ストレージの設定]を[カスタム]に変更してパーティショニングを行います。
[ソフトウェアの選択]より、OSに必要な機能をインストール時に追加することができます。
ベース環境を[サーバ(GUI使用)]にしてインストールします。
[選択した環境用のその他のソフトウェア]より、追加で必要なソフトウェアをインストールする場合は選択します。
設定が完了したら[完了]を選択します。
[ネットワークとホスト名]より、[設定]を選択します。
[eth0の編集]より、[IPv4設定]タブを選択します。
メソッドより、[自動(DHCP)]を[手動]に変更します。
IPv4設定より、以下の設定を行います。
- アドレス : 固定するIPアドレスを指定
- ネットマスク : 固定するIPアドレスの所属するサブネットマスクを指定(プレフィックス表記)
- ゲートウェイ : 固定するIPアドレスのネットワークのデフォルトゲートウェイを指定
- DNSサーバ : 固定するIPアドレスから参照可能なDNSサーバを指定(複数ある場合は、カンマで区切る)
- ドメインを検索 : DNSサフィックスを指定(任意)
IPv4の設定が完了したら、[IPv6設定]のタブに移動します。
本環境では、IPv6の運用を行っていないため、IPv6のメソッドを[無効]に設定します。
設定の完了後、[保存]を選択します。
ネットワークとホスト名より、設定したIPアドレスとなっていることを確認します。
また、[ホスト名]より、Rocky Linux 9.0のホスト名を入力し、[適用]を選択します。
[現在のホスト名]が、変更されたことを確認します。
ネットワークとホスト名の設定が完了したら、[完了]を選択します。
[日付と時刻]より、以下の設定を選択します。
- 地域 : タイムゾーンを設定する地域を選択
- 都市 : タイムゾーンを設定する都市を選択
今回は、NTPの設定も同時に行っていきます。
右上の[ネットワーク時刻]のトグルスイッチがオンになっていることを確認し、[歯車]を選択します。
[使用するNTPサーバを追加してチェックしてください]より、NTPサーバのアドレスを入力して[+]を選択します。環境内に参照可能なNTPが無い場合、nictなどの公開されているNTPサーバを指定してください。(その場合、F/W等でブロックされていないかの確認をしてください。)
追加したNTPサーバを参照するように、以下の設定を変更します。
- プール : ■
- NTS : □(任意)
- 使用 : ■
また、デフォルトで入っている2.pool.ntp.orgについては、必要がなければ使用のチェックを外しても問題ありません。
NTPについては、DNSサーバと同じようにPrimaryとSecondaryを設定することをお勧めします。
設定完了後、[OK]を選択します。
タイムゾーンとNTPの設定が完了したら、[完了]を選択します。
[rootパスワード]より、以下の設定を行います。
- rootパスワード : 任意のrootパスワード
- 確認 : 任意のrootパスワードを再度入力
- rootアカウントをロック : ■
- パスワードによるSSHログインを許可 : □ (任意)
設定完了後、[完了]を選択します。
[ユーザの作成]より、以下の設定を行います。
- フルネーム : 使用するユーザの名前
- ユーザ名 : 使用するユーザのユーザID
- このユーザを管理者にする : □
- このアカウントを使用する場合にパスワードを必要とする : ■
- パスワード : ユーザIDに対するパスワード
設定完了後、[完了]を選択します。
[インストール概要]より、設定が完了したら、[インストールの開始]を選択します。
インストールが開始されるので、インストールが完了するまで待機します。
インストールが完了したら、[システムの再起動]を選択して、Rocky Linux 9.0を再起動します。
8.4の場合は、この後にEULAに同意する画面が出てきましたが、9.0からは表示されず、使用するとEULAに同意したことになります。
以上で、Rocky Linux 9.0のインストールは完了です。
Rocky Linux 9.0 インストール後確認
Rocky Linux 9.0のインストールが完了したら、ログインしてデスクトップの確認を行っていきます。
ログイン画面については、画面が若干黒くなりました。
作成したユーザでログインします。
[Welcome to Rocky Linux]と表示され、クイックツアーへの案内がされるため、今回は[No Thanks]を選択してツアーをスキップします。
8.4だと初期セットアップ画面が表示され、言語設定や位置情報の許可などの設定がありましたが、Rocky Linux 9.0ではなくなっています。
ログインすると、Rocky Linuxのデスクトップ寛容であるGNOMEが表示されます。
ここはRocky Linux 8.4と同じような感じになります。
ただ、デフォルトで設定されている壁紙がかっこよくなっていますね。
メニューについては、サーバ用途のため、最低限のものしか入っていません。
必要に応じて、IPアドレスの確認や、ホスト名の確認、各種アップデートを行い、Rocky Linux 9.0のインストールは完了です。
まとめ
今回は、Rocky Linux 9.0のインストール手順を記事にしました。
今回からリリースノートの概要を簡単ながら追加してみましたが、需要あるでしょうか?機械翻訳+中の人の意訳なので、かなりざっくり書いてあります。
Rocky Linuxについては、8.4から9.0なのでメジャーバージョンがあがった感じになります。
とはいえ、メジャーバージョンアップにより見た目が大きく変化したなどはないので、Windowsほどの派手さはありませんが・・・
おまけ
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