今回は、Ubuntuの有償サービスであるUbuntu Proに登録して、Ubuntu Desktopに設定してみました。
なお、有償サービスと書いてありますが、個人向けは5台までは無償で使用することができます。
Ubuntu Proとは
Ubuntu Proは、10年間のセキュリティパッチや、FIPS暗号化モジュールの有効化、EALv2などのセキュリティ基準や、標準化がサポートされるようになります。
個人だとあまり恩恵が無いように思えますが、UbuntuのKernel LivePatchが有効化されるなど、無停止でカーネルのアップデートが可能になる素晴らしい特典があります。
Ubuntu Proの価格帯ですが、以下の通りになります。
OS | サポートなし | 24時間/365日のインフラサポート | 24時間/365日のフルサポート | 平日サポート |
Ubuntu Desktop | 25ドル/Year(3,280円/年) | – | 300ドル(39,354円/年) | 150ドル(19,677円/年) |
Ubuntu Server | 500ドル/Year(65,590/年) | 1,775ドル(232,845円/年) | 3,400ドル(446,012円/年) | 1,700ドル(223,006円/年) |
日本価格は2023年2月6日時点の価格をベースに算出。
Ubuntu Desktopだと年間3500円でUbuntu Proが使えます。
ミッションクリティカルな環境でもフルサポートを契約すれば、24/365のサポートが受けられます。
MASSの場合はSEV1対応だと応答時間が1時間となっているので、フルサポートでも1時間ぐらいでつないでくれるんですかね?
Ubuntu Oneアカウントの作成
Ubuntu Proに登録する前に、Ubuntu Oneアカウントの作成が必要になります。
以下のURLより、Ubuntu oneのアカウント作成画面へ移動します。
URL : https://login.ubuntu.com/
以下の情報を入力します。
- Please type your email : 登録するメールアドレスを入力
- I don’t have an Ubuntu One accoount : ●
- Full name : 名前を入力
- Username : Ubuntu oneで使用するユーザ名を入力
- Choose password : パスワードを入力
- Re-type password : パスワードを再入力
- I haveread and accept the Ubuntu One terms of service~ : ■
入力が完了したら、[Create account]を押下します。
アカウントの登録が完了するとメールアドレスの認証が必要と表示されるので、登録したメールを確認します。
メールに記載されているURLをクリックし、メールアドレスの認証を行います。
URLをクリックすると、reCAPTCHAによる認証が入るので、reCAPTCHAのチェックを入れ、[Yes I’m sure]を押下します。
以上でUbuntu Oneの登録は完了です。
Ubuntu Pro登録
Ubuntu Oneアカウントの作成・ログインが完了したら、以下のURLより、Ubuntu Proのページにアクセスします。
URL : https://ubuntu.com/pro
Ubuntu Proのページにアクセスしたら、下にスクロールします。
Ubuntu Proのページをスクロールすると、[Free for personal use]という項目があるので、その右にある[Register]を押下します。
[Your Subscriptions]より、[Free Personal Token]とあるので、ここにあるトークンをメモします。
また、Ubuntu からUbuntu Proへ変更を行う場合、サンプルのコマンドもあるので、こちらをコピーしておくのが便利です。
トークンのコマンドをコピーしたら、Ubuntuのターミナルでコマンドを実行します。
willserver@xxxxxxx:~$ sudo pro attach xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
[sudo] willserver のパスワード:
Enabling default service esm-apps
Updating package lists
Ubuntu Pro: ESM Apps enabled
Enabling default service esm-infra
Updating package lists
Ubuntu Pro: ESM Infra enabled
Enabling default service livepatch
Installing canonical-livepatch snap
Canonical livepatch enabled.
Unable to determine current instance-id
This machine is now attached to 'Ubuntu Pro - free personal subscription'
SERVICE ENTITLED STATUS DESCRIPTION
esm-apps yes enabled Expanded Security Maintenance for Applications
esm-infra yes enabled Expanded Security Maintenance for Infrastructure
fips yes disabled NIST-certified core packages
fips-updates yes disabled NIST-certified core packages with priority security updates
livepatch yes enabled Canonical Livepatch service
usg yes disabled Security compliance and audit tools
NOTICES
Operation in progress: pro attach
Enable services with: pro enable <service>
Account: xxxxxxxxx@xxxxxxxxxxxxxxx
Subscription: Ubuntu Pro - free personal subscription
[info] A new version is available: 27.13.3~20.04.1
Please run:
sudo apt-get install ubuntu-advantage-tools
to get the latest version with new features and bug fixes.
コマンドを実行するとUbuntu Proへの登録ステータスが確認できるので、確認します。
[Enable services with : pro enable <service>]
と表示されていれば、Ubuntu Proへの登録は完了です。
また、OSの新バージョンがあるようなので、必要に応じて[sudo apt-get install ubuntu-advantage-tools]をしてあげるとよいと思います。
Ubuntu Proに端末を登録すると、[Your Subscriptions]-[Free Personal Token]内にある[Active machines]のカウントが1になっています。
以上で、Ubuntu Proの登録は完了です。
まとめ
今回はやっと正式サービスとなったUbuntu Proへ登録をする手順を記事にしました。
個人利用が5台というのは妥当かわかりませんが、少なくともメインで使用するUbuntuでLivePatchが使えるようになるのは非常に便利になると思います。
また、「クライアント端末はWindowsで安定性を高め、Ubuntuについてはリモートアクセスをする」というのが自分のトレンドなので、Ubuntuマシンについては、起動しっぱなしにしているため、アップデートのたびに再起動が必要なくなるというのはとても良いです。(再起動すると監視をメンテナンスモードしないとアラートが飛ぶので・・・)
有償サポートの方は、実績がないので、何とも言えませんが今後使う案件等があれば、可能な限りフィードバックをしていきたいと思います。(日本企業で使う企業様がどれくらいいるかわかりませんが・・・)
おまけ
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