今回は、Windows Server 2022で表示されるようになったAzure Arcを設定してみたいと思います。
Azure Arcとは
Azure Arc は、以下を行うための一元化された統一された方法を提供します。
Azure Arc の概要
- 既存の Azure 以外またはオンプレミスのリソース、またはその両方を Azure Resource Manager に投影することで、お使いの環境全体を一斉に管理します。
- あたかも Azure 内で実行されているかのように、仮想マシン、Kubernetes クラスター、データベースを管理します。
- リソースがどこにあっても、使い慣れた Azure のサービスや管理機能を使用できます。
- 従来の ITOps を引き続き使用しながら、DevOps プラクティスを導入し、自分の環境で新しいクラウド ネイティブ パターンをサポートすることができます。
- カスタムの場所を、Azure Arc 対応 Kubernetes クラスター、クラスター拡張機能の上の抽象化レイヤーとして構成します。
Azure Arcは、オンプレやクラウドにあるWindows Server をAzureから管理できるような仕組みになります。
設定にもよりますが、Azure Arc上でWindows Admin Center を使うことでAzureから一部の管理ができるようになります。
ただ、Active Directoryのような細かい管理ができるようになるわけではないので、Azure上からオンプレのWindows Serverが見れるようになるぐらいなメリットはあると思います。
期待する目標
本手順で期待する目標は以下の通りです。
- Azure ArcへオンプレのWindows Server を登録できる
前提条件
本手順で使用する環境は以下の通りです。
- CPU 2Core
- MEM : 8GB
- DISK : 256GB
- OS : Windows Server 2016
今回は、オンプレにある物理サーバをAzure Arcに登録していきます。
該当のサーバは直接インターネットに接続できるよな環境にしてあり、間にFirewallやProxyは噛ませていない状態になっています。
また、Azure Arcを使用する際はMicrosoft Azureへの登録が必要となります。
上記の記事より、Azureのアカウントを作成しておきます。
また、Azure Arcを使用する際にはAzureサブスクリプションとリソースグループの作成が必要になってきます。
リソースグループの作成手順については、上記の記事より作成することができます。
Azure Arcの設定
Azure Portalより、Azure Arcを検索して、Azure Arcのページに移動します。
Azure Arcより、[インフラストラクチャ]-[マシン]を押下します。
この画面でAzure Arcに登録したWindows Server一覧が表示されます。
[マシン]より[追加/作成]-[マシンの追加]を押下します。
[Azure Arcでサーバを追加]より、[単一サーバの追加]-[スクリプトの生成]を押下します。
[Azure Arcを使用してサーバを追加]より、以下の設定を行います。
- サブスクリプション : 任意のサブスクリプションを選択
- リソースグループ : 任意のリソースグループを選択
- 地域 : (Asia Pacific) Japan East
- オペレーティングシステム : Windows
- 接続方法 : パブリックエンドポイント
設定が完了したら[次へ]を押下します。
[タグ]タブよりタグの設定を行います。
物理的な場所のタグ設定がありますが、必要に応じてタグの設定をしてください。
設定が完了したら[次へ]を押下します。
[スクリプトのダウンロードと実行]タブより、.ps1ファイルのダウンロードを行うか、表示されているスクリプトをコピーします。
ダウンロードした.ps1ファイルを実行するか、コピーしたスクリプトを実行します。
.ps1ファイルを実行する場合は必要に応じてPS1ファイルの実行権限を付与してあげます。
> Set-executionpolicy bypass -scope process
Powershellのスクリプトを実行していくと[認証するには、ポップアップ ブラウザーを使用してログインしてください。]と表示され、ブラウザが起動します。
ブラウザが立ち上がるので、Azure Arcで使用しているアカウント情報を使用してAzureへログインします。
Azureへのログインが成功すると、[Authentication complete. you can return to the application. Feel free to close this browser tab.]と表示されるため、ブラウザを閉じます。
ブラウザの認証後、Azureへの接続が行われ処理が完了するまで待機します。
[INFO Azure にましんを接続しました]と表示されれば、インストールが完了です。
Windows ServerへArcのエージェントインストールが完了したら、Azure Arcのページを確認し、インストールしたWindows Serverが表示されていることを確認します。
サーバを選択するとサーバの情報が表示されます。
ここで、Windows Serverを色々と管理ができそうです。
まとめ
今回は、Windows Server 2022をインストールした後に出てくるAzure Arcのあれを実際に導入してみました。
Azure ArcでオンプレとクラウドのWindows Serverを管理できる点については、良いと思いました。
Azure ArcからでもWindows Admin Centerを使えそうな感じがするので、業務等でAzureを使用している場合にはAzure PortalからWindows Serverをまとめて管理できるという大きなメリットはありそうです。
おまけ
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