今回は、Ubuntu系のLinuxであるFreespireをHyper-V上にインストールしていきます。
Freespireは元々LinspireというWindowsライク?なLinuxを作ろうプロジェクトがあり、Microsoftに訴訟を起こされ、売却され、開発が停止し、そこから派生されたLinuxです。
途中大人の事情で色々とありましたが、現在はPC/OpenSystemsという企業が開発を行っているようです。
また、Linspireは2022年8月時点でも存命で、商用Linuxとして展開されているようです。
なんというか、RHELとCentOSのいざこざと似てますね。
Freespireダウンロード
以下のURLより、freespireの公式ページにアクセスします。
https://www.freespire.net/
[Download]タブを選択します。
freespireのダウンロードページより、ダウンロードリンクがあるので、ISOファイルをダウンロードします。
以上でfreespireのダウンロードは完了です。
前提条件
今回、作成する仮想マシンのスペックは以下の通りです。
- CPU : 2vCPU
- MEM : 4GB
- DISK : 60GB
Hyper-Vで仮想マシンを作成しましたが、freespireをインストールする際は、仮想マシンの世代を第2世代にした上で、セキュアブートを無効にしないとインストール後に起動しないなどのトラブルが有りました。
このことから、物理にfreespireを入れる際は互換性の問題があるかもしれません。
ただ、freespire自体はUbuntuベースで20.04なので問題ないと思いますが・・・
Hyper-V側の問題ですかね?
Freespire 8.2 インストール
仮想マシンを作成したら、ISOファイルをマウントして起動します。
これは完全に出落ちですが、起動直後にkubutuが表示されました。。。
メディアのチェックが走るので、起動するまで待ちます。
[Welcome]画面より、初期設定の言語を日本語に設定します。
今回は、Freespireをインストールするため、[Freespireをインストール]を選択します。
[キーボードレイアウト]より、以下の設定を行います。
- レイアウト : Japanese (任意のレウアウトを選択)
- 変種 : Japanese (任意の変種を選択)
設定が完了したら、[続ける]を選択します。
[アップデートと他のソフトウェア]より、以下の設定を行います。
- 通常インストール : ●
- Freespireのインストール中にアップデートをダウンロードする : ■
- グラフィックスとWi-Fiハードウェアと追加のメディアフォーマットのサードパーティ製ソフトウェアをインストールする : ■
設定が完了したら、[続ける]を選択します。
[インストールの種類]より、以下の設定を行います。
- ガイド-ディスク全体を使う : ● (必要に応じて変更)
- ディスク : インストールするディスクを選択
設定が完了したら、[インストール]を選択します。
[ディスクに変更を書き込みますか?]より、インストールするディスクを確認し、[続ける]を選択します。
「どこに住んでいますか?]より、以下の設定を行います。
- 地域 : アジア
- タイムゾーン : 日本時間
設定が完了したら、[続ける]を選択します。
[あなたの情報を入力してください]より、以下の設定を行います。
- あなたの名前 : 自身の名前を設定
- ユーザ名の入力 : ログインするユーザ名を設定
- パスワードの入力 : ユーザ名に対するパスワードを入力
- コンピュータの名前 : コンピュータのホスト名を入力
- ログイン時にパスワードを要求する : ● (任意だが、可能な限り設定)
設定が完了したら、[続ける]を選択します。
インストールが完了するまで待機します。
[インストールが完了しました]より、[今すぐ再起動する]を選択し、再起動します。
再起動時にインストールディスクを取り外し、[Enter]を入力します。
以上で、Freespireのインストールは完了です。
Freespine 8.2のフィーリング
ベースはKDEなので、こんな感じになります。
デスクトップは白を基調としており、比較的Windowsに近いような配置となっています。
スタートメニューはお気に入りとアプリケーション一覧に分かれています。
デフォルトのお気に入りだとブラウザやシステム設定、ソフトウェアセンターなどがあります。
Freespire8.2はKDEを採用しているので、KDEのシステム設定が入っています。
ファイルマネージャーはこのような感じになっています。
白と青で比較的見やすく、Windowsよりも使いやすそうです。
Discoverはソフトウェアマネージャ的なやつです。
AppStore的な感じでWindowsのように外部からダウンロードせずに、ある程度であればここから入れることができます。
ブラウザはFalkonというオープンソースなブラウザを搭載しています。
FalkonブラウザはQt WebEngineというエンジンを搭載しています。
また、デフォルトでアドブロックも搭載しています。
ただ、外観がLinuxっぽいですね。
インターネットの分類にはブラウザ以外にRDPクライアントとThunderbirdがインストールされています。
オフィスの分類には、KDEのオフィススイートが入っていました。
調べた感じだとLibreOfficeが入っているとの情報があったのですが、LibreOfficeではなかったです。
グラフィックスの分類には、画像ビューアやペイントソフトなどが入っています。
これもKDE系統のソフトウェアですね。
システムツールの分類には、各種設定系のソフトがまとまっています。
KDEではデフォルトでパスワード管理ソフトが搭載されているんですね。
マルチメディアの分類では、動画プレーヤーやミュージックプレーヤーが標準で入っています。
ユーティリティの分類では、テキストエディタやファイルマネージャ、電卓などが分類されていました。
コンピュータの部分には、ファイルマネージャーのショートカットや、設定に関するアプリケーションが分類されています。
Freespireの情報を見ると、バージョンの表記がまた別な感じになっていました。
OSのダウンロードバージョン表記だと8.2となっていますが、Ubuntu 22.04をベースに記載されているのか、Freespire 20.04と表示されています。
また、KDEはバージョン5系が入っているため、Kubuntuを使っている方やSUSEなどを使っている方は乗り換えやすいと思います。
ただ、個人的にKDEのウィンドウは最大化・最小化がパット見でわかりにくいのであまり好きではないですが・・・
あと、KDE5を搭載していることから、Hyper-Vなどのグラフィック性能が低い状態で操作をすると、マウスカーソルの動きがもっさりしており、実際は物理マシンや仮想GPUを搭載した仮想マシンなどで使うほうが良いと思います。
個人的にものすごい好きだったのは、Freespireのカレンダーです。
タイル系でシンプルでものすごい見やすいと思いました。
これWindowsでも採用してほしい・・・
デスクトップを右クリックすると、KDEのデスクトップカスタマイズが利用可能です。
この部分については、FreespireというよりはKDEの環境ですね。
Freespire8.2では、Mozcがデフォルトでインストールされているため、インストールした直後から日本語入力が使えます。
ただ、Mozcのアイコンがでかいので、デスクトップはきれいなのに残念な感じです。
また、Mozcのアイコンの解像度が低く、ちょっとガタガタしています。
シャットダウンはメニューに専用のパネルがあります。
終了を選択すると、シャットダウンなどのメニューが表示されます。
これも個人的にかっこいいと思ったポイントなのですが、シャットダウンボタンを押すと、透過でメニューが表示されます。
ただ、残念な点はデフォルトの壁紙のfreespireのロゴと、アカウントのアイコンロゴがかぶっているので、中心部分が若干ごちゃごちゃしています。
それ以外はこの形式めちゃくちゃかっこいいと思いました。
以上、Freespire8.2を触った感覚でした。
まとめ
今回は、Freespire 8.2をインストールして、感触を確かめてみました。Freespireと言いつつ、UbuntuやKubuntuの文字が見れてがっかり感はありますが、アイコンや色合いなどはかなり良いのでは無いかと思います。
また、KDEを採用しているので、Windowsに近い感覚で扱えるのでWindowsから移行する場合もGNOMEよりは良いのではないでしょうか。
Linspireの無料版であるFreespireですが、今後商用のLinspireも使ってみたいと思います。
おまけ
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