今回は、Hyper-V上の仮想マシンにFedora 37 workstationをインストールしていきます。
なお、1世代前のFedora 36 workstationのインストール手順は以下の記事になります。
期待する目標
本手順で期待する目標は以下の通りとなります。
- Fedora 37 workstationをインストールできる
Fedora Linuxとは
Fedora(フェドラ – 国際発音記号 [ˈfɨˈdɒr.ə])は、レッドハットが支援するコミュニティー「Fedora Project」によって開発されているRPM系Linuxディストリビューションである。バージョン6まではFedora Coreと呼ばれていた。特定のバージョンを指す場合は「Fedora 9」のように、バージョン番号を添えて呼ばれることもある。
wikiより引用
Linuxのディストリビューションを語る上で名前を出さずに語ることができないLinuxがFedoraです。
FedoraはDebianと比較して語られることが多いですが、開発の方針や更新の方針などが異なるため、本来比較されるべきものではないです。
FedoraはRedHatが支援をしているプロジェクトで最新の技術を取り入れ、リリースする方針のLinuxです。
と、いうのもFedoraで開発されたものをRHELで取り入れ、商用化していくというのがあるので、これはまたDebian系統とは異なる開発の方針となっています。
パッケージ管理には[yum]が使用され、Debian系のAPT系とはコマンドが違います。
前提条件
Fedora 37 workstation をインストールする環境は以下の通りとなります。
- CPU : 2vCPU
- MEM : 4GB
- DISK : 60GB
Fedora 37 workstation ダウンロード
Fedora 37のダウンロードページにアクセスします。
URL : https://getfedora.org/ja/workstation/download/
[Fedoraへようこそ]より、[fedora WORKSTATION]の[Download Now]を押下します。
[Fedora 37 WORKSTATIONのダウンロード]より、[Fedora 37:x86_64 Live ISO]-[ダウンロード]を押下してISOファイルをダウンロードします。
Fedora 37 workstation インストール
ダウンロードしたISOファイルをマウントして仮想マシンを起動します。
仮想マシンを起動したらBootメニューが起動するため、[Start Fedora-Workstation-Live 37]を選択します。
仮想マシンが起動すると[Welcome to Fedora]と表示されるため、[Install to Hard Drive]を押下します。
[FEDORA 37へようこそ]より、インストールする言語を選択して、[続行]を押下します。
今回は日本語でインストールを行うため、[日本語]-[日本語(日本)]を選択しました。
[インストール概要]より、[インストール先]を押下します。
[インストール先]-[デバイスの選択]よりインストールするディスクが選択されていることを確認します。
今回は、パーティションを自動構成とするので、[ストレージの設定]より、[自動構成]にチェックが入っていることも確認しておきます。
設定が完了したら、[完了]を押下します。
[インストール概要]より、すべての設定が完了したら、[インストールの開始]を押下します。
インストールが開始されるため、インストールの完了まで待機します。
インストールが完了したら、[インストールの終了]を押下し、再起動します。
再起動後、[セットアップ]が表示されるため、[セットアップ開始]を押下します。
[プライバシー]より、以下の設定を行います。
- 位置情報サービス : □ (任意)
- 自動問題報告 : □ (任意)
位置情報サービスと、自動問題報告の設定については、任意になります。
今回は、どちらも必要ないため、オフに設定しています。
設定が完了したら[次へ]を押下します。
[サードパーティのリポジトリ]より、サードパーティのリポジトリ設定を行います。
無効化する場合は、[サードパーティのリポジトリを有効にする]を選択すると無効にできます。
今回は、サードパーティのリポジトリを有効化したいので、有効な状態にしてあります。
設定が完了したら、[次へ]を押下します。
[オンラインアカウントへの接続]より、必要に応じてオンラインアカウントへログインします。
今回はどのオンラインアカウントへの接続も行わないため、[スキップ]を押下します。
[ユーザ情報]より、以下の設定を行います。
- フルネーム : 自身の名前
- ユーザ名 : Linuxへログインするユーザ名
設定の完了後、[次へ]を押下します。
ついでに、[エンタープライズログイン]を選択すると、Active DirectoryなどのLDAPを使用してログインすることもできます。
[パスワードを設定する]より、作成したユーザに対するパスワードを設定します。
設定完了後、[次へ]を押下します。
[セットアップ完了]より、[Fedora Linuxを使い始める]を押下してセットアップを完了させます。
以上でFedora 37 workstationのインストールは完了です。
Fedora 37 workstationを触ってみる
セットアップが完了したので、Fedora 37を触ってみます。
初回ログインを行うと、GNOMEのツアーができます。
今回は不要なため、[いいえ結構です]を押下します。
GNOME43のデスクトップ画面です。
Fedora 36ではGNOME42でしたが、Fedora 37はGNOME43となっています。
インストールアプリは、通常のデスクトップ版OSと同じような感じでしょうか。
OfficeスイートはLibreOfficeが入っています。
Ubuntuと同様にオーディオはPipeWireがインストールされているようです。
Fedora 37ではデフォルトでGNOME Boxesがインストールされています。
これがインストールされていることにより、標準で仮想マシンを作成することができます。
これも最近の流行りを取り入れている感ありますね。
接続アプリが標準でインストールされています。
これを使用することで、Windowsに対しRDP接続ができるようになります。
設定はGNOMEの標準的な感じになっています。
UbuntuだとUbuntu Desktopでデスクトップのカスタマイズができるようになっていますが、Fedoraだとまだありませんでした。だた、ダークモードは対応しているので、ダークモードにしておくのも良いと思います。
[このシステムについて]より、[デバイス名]を選択することでFedoraのホスト名を変更することができます。
[デバイス名を変更]より、変更するデバイス名を入力し、[名前を変更]を押下することでOSのホスト名を変更することができます。
GNOMEの時計とカレンダーはこのような感じです。
GNOME43になったので、パネル類はUbuntu22.10と同様になっています。
Fedora 37のLinuxのカーネルはバージョン6系が使われています。
初めて気がついたのですが、アップデートのダウンロードが完了した段階でシャットダウンや再起動を行うと、そのタイミングでアップデートをインストールすることができるようです。Windowsっぽいですね。
まとめ
今回はFedora 37 workstationをインストールしてみました。
大きな変更点としては、GNOMEのバージョンが42から43になった点です。
GNOMEのバージョンが変わったことによって多少UIの変化がありますが、そこまで大きく変更がないため、従来のバージョンと同様に使うことができると思います。
ただ、Fedoraはデフォルトだと日本語の入力ができないようで、別途日本語入力IMEのインストールをする必要があると思いました。
おまけ
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